Googleのエンジニアで初期のビットコイン貢献者となったマイク・ハーンは、2009年から2011年4月にかけてサトシ・ナカモトと一連のメールを交換した。ハーンはビットコインのホワイトペーパーを読んでプロジェクトに興味を持ち、最初にサトシに連絡を取った。
彼らのやり取りの中で、サトシはビットコインの将来に関する技術的な側面について議論した。システムのスケーリング方法、簡易決済検証(SPV)クライアントの仕組み、そしてマイニングがCPUからより専門的なハードウェアへと進化していくことについての展望などが含まれていた。
2011年4月の最後のやり取りの一つで、サトシはハーンにこう書いた。
「他のことに取り組むことにした。ギャビンたちに任せれば、安心だ」
これは、サトシが完全に姿を消す前の最後の私的な通信の一つとして知られている。このメールは、サトシがギャビン・アンドレセンをビットコイン開発を率いる適切な後継者と見なしていたことを確認するものであり、突然の、あるいは強制的な離脱ではなく、意図的かつ自発的なプロジェクトからの撤退であったことを示している。
ハーンは後に2017年8月にこれらのメールの全文を公開し、サトシの技術的なビジョンとプロジェクトを去る際の心境を理解するための最も貴重な一次資料の一つを提供した。